そんな誕生会はいやだ


先日ルコントの「ぼくの大切なともだち」という
映画を見てきました。非常に面白かったです。

他人事としては笑えるけど、フト気が付くと
みんな自分の胸に手を当ててホロ苦い気分になる
テーマを、ちょっと寓話的に最後はさわやかに
まとめてあって、いい気分で映画館を出られる
小品でした。ちょっとネタバレなのですが、
冒頭に主人公が友人たち(と言えない所がミソ
なのですが)と”誕生日おめでとう会”をしている
シーン、話の展開上そういう必然性があるため
とは思いますが、友人たち怖すぎです。ホラー
です。よっぽど「夢オチ」なのかと思いましたが
そんな事もなく普通に話が進んでいくのがすごい。
ああ、フランスに生まれなくて良かった。どんな
「最悪誕生日」なんですか、って感じです。
あと、途中で「ウワーンもう見てらんない」という
感じのシーンがてんこ盛りですが、主人公が
案外へこたれないというか(イヤへこたれては
いるんだけど、なんか方向性が違う)、そのニブさが
主人公の抱える問題をまさに作り出していて、
ある意味で「今になってその事について悩みだす
事のほうが不思議」とも言えるパラドックス感が
あるっちゃあるのですが、そんな不思議な男を
ダニエル・オートゥイユがうまく演じてました。
あと、どのシーンに関わらず、やっぱりパリは
ステキ、大人の街。とまたパリ旅行思い出して
ウットリです。まあ、「怖い大人の街」なんだけど。

と、いうわけで見終わった後に皆が「今日から
ちょっとだけもっといい人になりたいものだ」と
思わされるようなステキ映画だったのに、
映画館の出口にてお客さんの一人が、映画館の
店員さんに執拗にクレームをつけ怒り狂っている
のを目撃してしまい、やっぱり世界平和の実現は
遠いな、と考えさせられました。

コメント

匿名 さんのコメント…
これ、ちょっと見てみたいな~と思ったよ、この前新聞で見て。
そんな映画はやまほどあるといえばあるんだけど…。
そういう気持ちでいることが大事…と言い聞かせる日々だわ(^_^;)
Saori Otsuka さんの投稿…
こんちは!映画、なかなか見にいけないこと多いよ~。特に都会の単館上映とか遠くてちょっとハードル高いよね。や、でもこの夏はいろいろ行ってやると意気込んでます。