5月の貴公子、あるいは仕事紹介など


ここのところもう梅雨みたいですね。と言ってる
うちに本格的に梅雨に突入しちゃうんでしょうね。
どうも5月らしいさわやかな天気って、めったに
ないような気がします。5月の陽気と言えば、
思い出すのが萩原朔太郎の詩です。

若草の上をあるいているとき、
わたしの靴は白い足あとをのこしていく、
ほそいすてっきの銀が草でみがかれ、
まるめてぬいだ手袋が宙でをどって居る、
ああすっぱりといっさいの憂愁をなげだして
わたしは柔和の羊になりたい、
しっとりとした貴女のくびに手をかけて、
あたらしいあやめおしろいのにほひをかいで居たい、
若くさの上をあるいているとき、
わたしは5月の貴公子である。

(萩原朔太郎詩集/岩波文庫より)

草むらの緑と、伊達男の靴と手袋の白、羊の白、そして
美女の首筋の白、美しいコントラストの色に、
若草のむせるような香りとあやめおしろいの香り。
5感が刺激される、自由な空気に満ち満ちた
ステキな詩ではありませんか?(という私の無粋
な解説が蛇足だという話も…(^_^;)

それはさておき、仕事紹介を少し。

しんきんカードの機関誌「はれ予報」
ではもう何年も吉永みち子さんのコラムの
イラストを描いています。今回色合いが
春らしかったので紹介して見ました。
お題はツイッターなどについて。





ESSE6月号の特集ページのイラストを
描きました。デリケートな話題なので、
絵は優しい感じに心がけました。


こちらは連載でやっているベネッセの
こどもちゃれんじの親御さん向け冊子
「すてっぷ通信」の表紙。子供がこういう
状況のとき、親はどうする?というQ&A方式の
表紙になってます。


ところで、わたしはツイッターはやってないんですが
(わたし極度のめんどくさがりの怠け者
なんですよね(^_^;)、この頃友人などの
ツイッターをチェックしていると、お子さんが
居られるような家庭では、放射能汚染の問題が
深刻なようです(もちろん大人にだって深刻
ですが、子供の場合は切実さが違いますよね)。
子供を守れるのは大人だけなのに、大人の作る
システムが子供を守るように機能していない
この現状は大問題ですよね。
目に見えないものを怖がるためには、十分な
想像力が必要なんですが、どうも即物的な
世の中だと、目に見える結果ばかりが重視
されがちなのかなあ、とか思ったりします。
わたしも子供はいないけど、いる人の考え
なども想像しながら、あるいはそれに限らず
いろんな立場の人の心を想像しながら
仕事をしていきたいものです。

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