瞠目のひょわひょわパワー

 


(イラストはイメージですので実際の登場人物や場所とはやや関係ありません)

今年は5月半ばからすっかり梅雨みたいな日々が続きましたね。...って、わたしは大変納得してないのである。わたしの5月を返せ!そもそも、うちのベランダ環境では、春先は激しいビル風が吹き荒れ、しかも日照区画が少ない(秋には日が当たるんですが)ので、春の楽しみであるところの種まきから芽生え、みたいなのが全然うまくいかない秋作専門環境なのですが、今年はそれだけでなく、4月には冷害、5月は強風と雨続きなもんで、いつもにもましていろんな野菜がうまく育ちません。暴風でしわくちゃになったサンチュやウドンコにやられ貧弱なスナップえんどうを恨めしく眺める今日この頃。

 

風でボロボロ。

 


ところでこっち↑は蒔いてないのに種が飛んだ玄関先のサンチュなんですが。このお方が一番いきいきしている。軒を貸して母屋をとられている多肉。

コンポストからうじゃうじゃ出てくるかぼちゃも。生えるだけは生えるんですよね(その後は場所がなくてうまく育たないけど)。


 

人間の思惑など、あさましきものである、と嘲笑うように予定外のものが元気。

 

ここでの園芸歴はもう20年以上なので、野菜以外の園芸植物はこの環境に順応した強者どもだけが生き残っています。


適応された方々。クレマチスは年々お化けみたいにでっかくなって手に負えないし、このゼラニウムは挿し木で増えに増えまくって、いいんだけどなんかこのお方だけになりつつあり、ベランダ内から多様性が減っていくので若干複雑な気持ちです。

なんですが、わたしはもっと野菜を育てたいのである。でも、野菜はなかなか難しいのでありますね。ままならぬものよ。とはいっても、いつも健やかに育ってるものもあります。スプラウトです。


 

スプラウトというのは一般的に室内で水耕栽培するものと相場が決まっておりますが、どうもわたしは室内水耕栽培はあまり得意でなく、すぐ水やりを忘れて干からびさせたり、逆になんかどーも腐ってきたような...みたいなことが多いので敬遠しています。(豆苗の2回戦目は別ですが。あれは簡単)。

翻って、先ほどの「予定外のものの方が育つ」話に戻りますが、ベランダという過酷環境下では、スプラウトにするつもりなど毛頭なく「でっかい苗に育っておくれ」と種まきしたものが悉くスプラウト化するんです。去年まで市民農園を借りてた(※)んですが、あれはいいですね。ラディッシュとか、適当に蒔いておけば、ふくふく太ってくれたんですから。

 


偉大なり太陽。豊かなり土壌。それに比べて、ベランダじゃあこうです↓。君らはスプラウトじゃないんだ。ラディッシュなんだ。ひょろひょろしないでどっしりかまえるんだ。 (風に負けないように過保護にして一等地に住まわせているにも関わらずすでにスプラウト化のきざしが...)

 


 ああ、日当たりの悪いベランダよ。悪条件しかないベランダよ。なぜにわたしは土地を持っていないのか、貧しき我を嘆くのみ。

 

と嘆いてる場合じゃありません。なんでもスプラウトになっちゃうなら、スプラウトを育てるのにうってつけなのではないか。と気づいてから、わたしの人生はスプラウト長者です。日が当たらない、風も当たらないような超隅っこのどうでもいい区画が緑あふれる空間に!しかも食べ放題!というわけで、同様の悪条件でお悩みの方にオススメです。土も、スプラウトが生えるぐらいの短い時期なんで、そんなに取り替えたりしなくても連作でいけます。収穫時は引っこ抜いて土を払って、根っこをはさみで切ってよく洗い、その日のうちに食卓へどうぞ。

いくつか注意としては、すべての種がスプラウト化できると言えど、苗用の種は消毒してある事もあったりするので、スプラウト専用の種を使うが吉と思いますのと、土は動物性堆肥が入ってない土がよいと思います(スプラウトだけの話ではないのですが、動物性堆肥は未熟なものには病原菌感染のリスクがあるんで、特に家庭では生食用野菜には使わないほうがいいのかもしれません。まあ、スプラウトはもともと肥料いりませんし。ちなみにわたしは菜食で自宅で出た野菜くずをコンポストにしてるので動物性堆肥・肥料は全然使いません)。梅雨の鬱陶しい日々もなんのそのでできるスプラウトライフ、皆さんもいかがですか?って、別に勧めるほどのことでもないですけど。

 

 

 

※...(ところで、残念なことにうきうき市民農園ライフは借地期限が来てしまい、また抽選に応募しようと思ったんですが、仕事が忙しくなるとすぐ親に世話を任せっぱなしにしてしまう自分の無責任さを反省して今回はパスしました。ああ、無念)

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